学び~こどもアドボカシー基礎講座~

こどものマイクけんきゅうかい主催のこどもアドボカシー基礎講座に参加してきました。内容は、CAPスペシャリストの徳永桂子さんによる「おとなが学ぼう!こどもたちに伝えたい、心地よい距離」。
日頃あまり意識することのない人間関係の距離について、グループワークやワークシートを使い、アメリカで開発された障がいのあるこども向けのプログラム「サークルズ」も紹介しながら、具体的に考えていくというもの。
支援するこどもたちにはもちろん、おとなが人間関係を整理して考えるのにも役立つ内容でした。
人間関係を具体的に学ぶことができるサークルズはとてもわかりやすいものでした。いちばん大切な「自分」が円の中心にあって、自分の周りのどのような人がどのサークルに位置し、どのような関係や感情、接触を持つのかというもの。この色分けを決めるのは自分自身であって、決めることで自信を持ち、自尊感情も育む。自分の境界線を侵害されそうになったら拒否してもいい。そして人の境界線も尊重できるようになるので、人間関係も良好に。
これは我が家の子どもたちも一緒にサークルズを作ってみたいな、と思いました。
また、アタッチメントについても学びました。ベビー系講座を受講していると、たびたびでてくるこのアタッチメント。それ以上に今回は学びを深めることができました。
子どもたちが心身ともに健康に育つためには、やはり安心できる環境と養育者がどれほど重要かということ。その養育者は必ずしも両親である必要はないけれど、守ってくれるのはこの人!という限定された人数であること。これがアタッチメントには重要になってきます。
赤ちゃんが少しずつお母さんから離れて冒険して、不安になったら安全基地であるお母さんのもとに帰ってくるということ。この見守り機能が、子どもが育っていく過程でとても大切なんですね。そこから養育者がそばにいなくても、常に心の中に住みつくことで見張り機能として働き、人の気持ちを想像したり、共感できるようになる。(はじめてのおつかいを例にお話されていたのですが、非常にわかりやすかった!)これが共感、道徳観、正義感の仕組み。そう考えるとますます、アタッチメントの重要性を感じます。
認知行動についてのお話もありました。同じ状況でも、その人の根底にある世界の捉え方(認知)によって変わる行動。ここにも人との間に境界線が引けているかどうかで違いがでてきます。境界線がひけていないと、自分に結びつけてしまい、怒りや悲しみによる行動へつながることに。逆に境界線がちゃんとひけていると、人との関係も波風が立たない。
ここに関しては、自分自身境界線がひけてないな、と思います。これだけじゃなく、性格や本質、生い立ちなどいろんな要因があると思いますが…。
深い、非常に深い内容でした。
日本社会では「周りの人を大切に!」って幼稚園、小学校からずっと言われ続けてたけど、やっぱり一番大事にしなくちゃいけないのは自分の心と体です。子どもだからって気軽に大人が子どもたちの身体に触れてはいけないんだ。近所のおじさん、おばさんも知らなくちゃいけないし、ましてや学校の先生やトワイライトの先生やボランティアの人たちも、習い事の先生たちも、子どもたちに関わる全ての大人たちが知らなくちゃいけないんだ。
日本の文化、様式、歴史から人との境界線が曖昧になってしまうことは理解できるけれど、この社会でこどもたちを守るためには必要だと強く感じました。
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